足の痛み・しびれ

足は長時間体重を支えているので、変形を起こしたりケガをし易い部位です。
また腰椎椎間板ヘルニアや痛風、関節リウマチの症状が足に出ることがあります。

足の痛み・しびれの
原因一覧

足関節捻挫足首を動かすと痛い

足関節捻挫の症状

足関節捻挫は足の一番多いケガです。
一般的には足関節の外側に痛みがあり、外側のくるぶしから前方に向かう前距腓靱帯が損傷していることが多いです。しかし捻挫と思われたものがくるぶしの骨折だったり靱帯の断裂していることもあります。
歩くて痛い場合は受診した方が良いです。

足関節捻挫の治療

靱帯の断裂による足関節の不安定性が無ければ、靱帯を保護する様にサポーターで固定します。
痛みが強ければ一時的にギブス等で固定します。
放置すると足首の緩みが残り、また捻挫し易くなります。

アキレス腱断裂足が踏ん張れない

アキレス腱断裂の症状

急に走り出そうとしたり、ジャンプしようとした時、足を後ろから蹴飛ばされた様な痛みがあり、その後足の踏ん張りが効かなくなります。
アキレス腱の一部に陥凹が触れる場合もありますが、部分断裂や断裂部の出血で陥凹が無い場合もあります。
多くの場合痛みを伴いますが足首は動きます。その為アキレス腱断裂が見逃されることがあります。

アキレス腱断裂の治療

基本的には手術になりますので、当院では診断がつけば、膝下を固定して松葉杖を処方して手術可能な医療機関を紹介します。
手術せずギブスだけで治す方法もありますが、再断裂が多く、妊娠されていたり手術不可能な方以外勧められません。

中足骨疲労骨折歩くと足の甲が痛い

中足骨疲労骨折の症状

中足骨は足の甲にあり、足の足趾に繋がる長い骨です。
ジョギングをしている大人や運動会や部活の練習をしている子供に発生することが多いです。
歩いたり走ったりすると足の甲に痛みを生じ、放置すると完全に骨折して変形が残る場合があります。
1回目のレントゲンで判断がつかず、間を開けて2回目撮影し判る場合もあります。

中足骨疲労骨折の治療

診断がつく前でも可能性が高ければ、副え木をしたり松葉杖をついたりして負担を減らします。
完全に骨折すれば膝下の固定をして松葉杖を3週から1ヶ月使用します。

有痛性外脛骨症歩くと足の内側が痛い

有痛性外脛骨症の症状

足の甲の内側の中央部に硬い出っ張りがあり、そこが歩いたり走ったりすると痛みが出る症状です。
外脛骨は本来無い、余分な骨ですが日本人を3割に有り多くは左右共にあり遺伝します。
捻挫や歩き過ぎにより外脛骨にストレスが掛かり痛みを生じ、足に下に蹴る筋が付いているので足を蹴り出す動作で悪化します。

有痛性外脛骨症の治療

痛みが強ければ膝下の副え木を当てて松葉杖を使用しますが、多くの場合サポーターの固定で良くなります。

外反母趾足の親指の付け根が痛い

外反母趾の症状

足の親指の付け根が腫れたり痛みが出たりします。
女性だけでなく男性にも多く、ハイヒールを履く若い人ではなく高齢者にも多いです。
足の横方向のアーチが低下し足の幅が広がってしまい、靴に合わせて足の指が変形します。
同じ様な痛みは痛風や感染でも起こり鑑別が必要です。

外反母趾の治療

痛みに対しては鎮痛剤で対応します。
痛みが無くても変形を放置すると変形が悪化しますので矯正します。
当院ではシリコン製のスペーサーを処方します。
痛みが続く方、変形が強く指が重なり傷が出来ている方は、手術が必要となりますので足の専門医を紹介します。

変形性足関節症立つだけで痛い

変形性足関節症の症状

歩かなくても立って体重が掛かるだけで足首に痛みが出ます。
捻挫を放置したり骨折を適切な治療しなかったりして、足首が不安定性が残った状態を更に放置することで足首の関節が傷付き発症します。
ですので痛みだけでなく、体重をかけると足が外側に曲がって体を支えられなくなります。

変形性足関節症の治療

変形性足関節症痛みに対しては鎮痛剤を処方します。
不安定性に対してはサポーターや装具で固定して解消します。
膝や股関節の変形には良い人工関節があるので、ある程度悪くなれば手術を勧めますが、足首には未だ良い人工関節が無く関節を無くして動かなくする関節固定術になるので、出来るだけ長く関節を保たせる適切な治療が必要です。

腰椎椎間板ヘルニア足のしびれ、痛み

腰椎椎間板ヘルニアの症状

腰椎椎間板ヘルニアは腰の部分で椎間板が神経を圧迫する病気ですが、症状としては神経が届いている部分の症状として出ますので足に出ることが多いです。
正座した時の様に足がしびれたり感覚が鈍くなったり、ひどくなれば痛みとして感じたり足が動かなくなったりします。

腰椎椎間板ヘルニアの治療

基本は安静と鎮痛剤になります。
以前と違い痛み止めのバリエーションが豊富になり、神経の痛みに特化した痛み止めや胃が悪くても使える痛み止めが出たので、痛みだけで手術することは少なくなりました。
但し足が動きにくい状態が続く場合は手術を勧めます。

痛風足の親指の激痛

痛風の症状

痛風は「風が吹いても痛い」と言われる様に激烈な痛みが足の親指の付け根の腫れ、赤みと共に出ます。
但し外反母趾や細菌感染とは一見しただけでは分からないこともあります。

痛風の治療

先ずは禁酒が思い浮かびますが、痛風の原因の尿酸の元になるプリン体という成分は魚卵やホルモン等に多く含まれるので食事制限が必要です。
それでも痛みが出た場合は追加で尿酸を下げる薬は飲まず、痛み止めを服用します。
これは痛風が尿酸値の変動で起こり易くなる為、薬を飲んで尿酸を下げると余計に痛風発作が酷くなります。痛みが治ってから尿酸を下げる薬を処方します。

関節リウマチ足の指全部の痛み、変形

関節リウマチの症状

関節リウマチで足の症状は早期には出ませんが、足の指全てに痛みが出て歩行が困難になります。
関節リウマチが進行すると、足の指が変形し、靴が履けなくなったり、皮膚の状態が悪くなり余計に歩けなくなります。

関節リウマチの治療

関節リウマチの治療はある程度強い薬を早い段階から使用します。
積極的に治療することで変形を防ぎます。それでも変形が出て歩行の支障をきたす時は手術になります。